小児~思春期の子供の頭痛の原因は?解決法・予防法知り対策を

子供でも頭痛に悩む子は多く、思春期を迎える前後になると、さらに増える傾向にあります。保護者の方がいちばん心配するのは、「脳に病気があるのか?」ということでしょう。そのため、検査で脳の病気が否定されると、安心してしまうことも多々あります。これでは、当事者である子供は、頭痛の治療ができないままになってしまいますね。

 

ここでは、小児や思春期の子供たちが起こしやすい頭痛の原因や、その解決法、予防法について解説していきます。

子供の頭痛の種類と原因について

子供の頭痛は、次の大きく二種類に分けられます。

①頭痛の原因となる疾患がある場合

頭痛を起こす疾患には、次のようなものがあります。

 

●起立性調節障害

第二次性徴の始まる思春期は、体の成長とともに体内のホルモン分泌に変化が現れます。その変化に対応できないと、自律神経のバランスが乱れやすくなります。

 

自律神経は、体の調子を整える神経で、乱れると朝起きられない、夜眠れない、立ち眩みやめまいのほか、頭痛も引き起こします。

 

●花粉症などアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎など

鼻の中で炎症が起きると、頭に近いため頭痛が起きたり、鼻がつまることで脳へ酸素が十分供給されず、頭痛が引き起こされます。

 

ほかにも、虫歯、顎関節の異常、目の疲れなども頭痛を引き起こす原因になります。激しい頭痛や嘔吐を伴う場合は、脳の疾患の可能性が高いため、速やかに受診しましょう。

②慢性的な頭痛

原因となる疾患がなく、繰り返し起こる頭痛で、2つのタイプがあります。

 

●緊張性頭痛タイプ

思春期になると増えてくる頭痛のタイプです。

 

頭を締め付けられるような痛みが特徴で肩こりのある人に多く、姿勢の悪さが原因の一つです。勉強時やスマートフォンを見る時の姿勢が悪く、さらに長時間の同じ姿勢でいると、肩や背中の筋肉の血行不良が起き、頭へ血液が巡らなくなることで頭痛が起きます。

 

また、友人関係や学業成績など、思春期は知らず知らずストレスを抱え込みやすい年代です。ストレスを受けると、体が緊張し血行が悪くなるため、頭痛を起こしやすくなります。

 

●片頭痛タイプ

片頭痛は慢性的な頭痛の約60%を占め、幼児期から見られます。

 

毎月12回起きる発作的な頭痛で、ズキンズキンとする痛み、吐き気が強い特徴があります。片頭痛は遺伝的な要因が強く、母親が偏頭痛だと子供も体質を遺伝しやすくなります。女の子に多く、初潮をきっかけに偏頭痛が発現したり、毎月の月経前に頭痛が起きることが多くあります。

 

片頭痛は、緊張している時ではなく、緊張が過ぎ脳内の血管が拡がると頭痛が起こります。そのため、頭痛を訴える前にあったイベントや出来事を思い出すと、頭痛の原因はおおよそ検討がつけられます。

 

 

幼児では、慣れない集団生活、幼稚園や保育園でのイベント、苦手な子と遊んだことなどが原因として挙げられます。思春期では、学校行事、修学旅行、部活動の大会、試験など、いつもと違う緊張を強いられるイベントの後に頭痛を起こしやすくなります。特に、人間関係に敏感な子や不安の強い子に多い傾向があります。

子供の頭痛の解決法は?

緊張性頭痛では、次のポイントを注意してみてください。

 

●ストレスの解消

本人だけでなく親が期待し過ぎることで、勉強に対する過度なプレッシャーを感じている、また、部活動に熱を入れ過ぎて、心身ともにストレスとなっていることもあります。勉強は無理なく計画的に、部活動も適度におこなえるよう、スケジュールをある程度、保護者が調整してあげる必要があります。

 

●正しい姿勢、長時間の同一姿勢を避ける

勉強する時やスマートフォンを見る時の姿勢に気をつけていきましょう。背中を丸めてあごが出ている姿勢は、ストレートネックになり、頭痛につながります。背すじを伸ばし、あごを引いた姿勢を意識してください。

 

●適度な運動、ストレッチをおこなう

勉強の合間に、肩や首の運動や体のストレッチをして、筋肉をほぐすと頭痛予防につながります。 運動不足の子供の場合は、保護者が一緒に運動するなどして、毎日適度に運動をさせるようにしましょう。血行の改善やストレスの発散にもつながります。

 

●十分な睡眠をとる

スマートフォンの発達で、夜遅くまで友達とSNSやゲームをするのが日常になっている子供が多くいます。そのため、深刻な睡眠不足に陥っていることも。睡眠不足は慢性疲労の状態で、頭痛にも直結してきます。子供の朝の様子や学校で眠くないかなどを確認し、睡眠時間を確保するためにも、子供と話し合ってスマートフォンの使用時間を決めましょう。また、塾や習い事、勉強、部活などあまりにも毎日が忙しい場合は、ゆとりのあるスケジュールに調整してあげてください。

子供の片頭痛を予防するには

片頭痛の場合も、ストレスの解消と十分な睡眠は必須になります。そのほか、光や音がきっかけとなり頭痛発作が起きることもあるため、次のような環境に気をつけると片頭痛の予防につながります。

 

・学校では廊下側の席にしてもらい、光を避けるようにする

 

・人の多い場所や騒音を避けるようにする

 

・強い匂いのものを避ける

 

・血管を拡げる食べ物(チョコレート、サラミ、インスタント食品など)を避ける など

 

また、子供により頭痛のきっかけはさまざまです。そこで、頭痛ダイアリーをつけることをおすすめします。

 

・頭痛が起きる前にあったイベントや状況(誰と遊んだか、学校・習い事・運動の後か、など)

 

・頭痛が起きる時間、持続時間

 

・頭痛が起きる前に食べた物

 

・頭痛が起きた時の天気や気温 など

 

 

頭痛ダイアリーをつけると、頭痛に対する一定の法則が見えてくるので、それを避けることで片頭痛の予防や、頭痛が起きても早い対応が可能になります。

まとめ

頭痛は幼児期から見られ、思春期になると体の変化とともに頭痛を訴える子供が増えてきます。幼児の場合、保護者が観察しないと原因を見極めにくく、思春期では頭痛を訴えても、怠け病などと勘違いされ、子供の苦痛を理解できないこともあります。頭痛の訴えは、体と心のSOSであるとも言えます。子供の訴えによく耳を傾け、頭痛の原因を明確にして取り除き、頭痛が起こらないような環境づくりやサポートをしていくことが大切です。